2014-04-20

男とギャザーとビリーワイルダー

はーーー
いつまでも雪景色載せてしまいました。。。
風邪です。やっと復活しました。年々抵抗力がなくなっています。主婦は健康第一なのに。

次は何かソーイング記事をって思うのに、またまた雑記です。悲し



 先日、CATVでオードリーヘプバーンの「麗しのサブリナ」途中から見ました。
昔々、それはもう白黒映像のオードリーの美しさに夢中になっていた時期がありました。
その頃はただただオードリーのドレスや髪形に目がいっていました。まるで、ファッション映画!
今見返してみると、昔の印象とは全く違う映画でした。


 まず感じたのが父性です。ハンフリーボガードでなくて、サブリナの父親です。

お金持ちの家に兄弟がいて、兄は真面目で仕事一筋。弟はちゃらちゃらしたプレイボーイ。
その家の運転手の娘がオードリー扮するサブリナです。
使用人の娘であるサブリナがプレイボーイの弟に恋してしまう。というストーリーです。

傷つくのがわかる先の見える恋ですよ。
恋に恋する娘、、、周りが一切見えない。大人から見てるとホントに危ういですよね。
ましてや自分の娘だったら、、、。
パリ帰りの洗練された、綺麗になったサブリナよりも、
父親目線でハラハラして見てしまって切なかった。

小津安二郎の世界ですよ。父子家庭の父親が美しくなった一人娘を嫁に出すっていう。。。
号泣
父親、男性って感情を表に出さない、出せないところがありますよね。
だからこそ、ちょっとした仕草や表情から見てとれる小さな感情に大きな意味を想像してしまいます。

仕事一筋の生真面目な兄役は、ハードボイルドな名優ハンフリーボガードです。
昔は、この人のどこがカッコいいのかわかりませんでしたw。
でも、カッコいい!かっこいいんですよ!!

 一見、オードリーのファッション映画だと思っていたのですが、ストーリーは結構重いです。
金持ちと貧乏人の恋愛、タブーみたいな。見えない壁の存在とか、、、。
だけど、重々しくない楽しい映画になっている。でも社会風刺のところもあって、
すごい脚本だな!(上から)と驚きました。
ビリーワイルダー監督、伝説の監督!!

ラストシーンに男性のコートの後ろにギャザーが入っていました。
紳士服といえば、タックの印象だったので、新鮮に感じました。
やはり、ギャザーといえば、やわらかいイメージの女性や子供。

で、その夜のNHKの土曜ドラマ「ロング グッドバイ」
このドラマでも、綾野剛さんが後ろウェストにギャザーのあるコートでした。
役どころが、世間からは「ひも」と呼ばれてしまう、弱い人間の役だったので、
あえてそういうデザインだったのかもしれません。
浅野忠信さん演じる探偵も、カッコいいです。
「貫く」をテーマにしているそうですが、
それで思い浮かべるのが浅田真央さん。

 フィギュアスケートの浅田真央ちゃん。


 ご本人からしたら、ただ純粋に自分の演技を貫いただけかもしれない。
だけど、フィギュアスケートを知らない私はあのソチのフリーの演技で目が覚めました。
演技で、目覚めさせるなんて有り得るんですか??

彼女が大きな悪意と戦っていたこと。何も知らなかったです。
何も知らなかった私はその大きな悪意の一部でもあったと思います。
金メダルとるために、もっと媚びた演技にすればいいのに。と思っていたからです。
真央ちゃんは決してそんなことしませんでした。
彼女のことをプルシェンコ様は、ファイターだ。と言っていました。
その通りです。彼女は悪意に満ちた世界で、一人で貫いたのです。もちろん、サポートしてくれた人はたくさんいたと思いますが、リンクではひとり。。。

これはまさにハードボイルドですよ!

0 件のコメント:

コメントを投稿